まちの保健室開催報告
update 2024.11.13「まちの保健室」令和6年度 第3回
開催日時:令和6年10月21日(月)10時~12時30分
場 所:しばさき彩ステーション(調布市)
2024年10月21日(月)しばさき彩ステーション(調布市)にて「まちの保健室」を開催しました。
今回は、血圧測定・酸素飽和度測定、健康相談、肩こり体操、ACP(東京都わたしの思い手帳)の説明をいたしました。当日は気候も良く14名の利用者が参加されていました。利用者14名の内訳は、男性1名、女性13名、年齢層は、70代 2名 80代 10名 90代 2名でした。
<血圧・酸素飽和度測定風景>
「家でも血圧計っているのよ」と日頃から血圧を意識されている方が多くいらっしゃいました。しかし、中には最高血圧が200mmHgを超えている方がいらっしゃり、病院受診や検診をすすめました。
【血圧測定の風景】
【血圧測定の風景】
<健康相談>
「検診を受けたこともない。でも、あと10年は生きたいと思っているの」「最近、人の話が聞き取れなくて。補聴器を購入しようか悩んでいる」「がんで手術をしたけど完治した。これからも健康に気を付けていきたい」など、前向きな方が多くいらっしゃいました。そのお手伝いができる存在になりたいと思いました。
【健康相談の風景】
<肩こり体操>
普段あまり動かさない肩甲骨周囲や胸周りを動かしてみました。皆さんの表情がとても良く、心地よい汗をかきながら楽しい時間を過ごしました。配布させていただいた体操のパンフレットを「貰っていいの!これを見ながら家でもやってみるわ」と話されていました。
【肩こり体操の風景】
【肩こり体操の風景】
<ACPについて 東京都わたしの思い手帳を用いて>
今回は「健康寿命と平均寿命」をテーマにご説明させていただきました。人生100年時代と言われているが100歳まで健康に過ごせるわけではない。からだに何かしらの支障をきたした人生が10年は続く。この10年間を自分らしく過ごすためにも「どうありたいか。受けたい医療やケア何か。あるいは受けたくない医療やケアは何か」について考え、その思いを誰かに伝えておくことが大切であるとご説明しました。前回と同様に思い手帳を持参された方、「私、手帳に書き始めてみたのよ。でも何回も消したりしているけど」という方もいらっしゃり、繰り返しお話しさせていただいたことが浸透してきたと感じました。
【ACPについての説明風景】
次回のまちの保健室は2025年1月23日(木)の予定です。
2024.9.2「まちの保健室」令和6年度 第2回
開催日時:令和6年8月8日(木)10時~12時15分
場 所:しばさき彩ステーション(調布市)
2024年8月8日(木)しばさき彩ステーション(調布市)にて「まちの保健室」を開催しました。
今回は、血圧測定・酸素飽和度測定、健康相談、熱中症について(環境省サイト引用)、ACP(東京都わたしの思い手帳)の説明をいたしました。
当日は福祉系大学生(2年生)のボランティア1名が地域における看護師の関わりや、福祉・介護の役割を学ぶ目的で参加されていました。利用者8名の内訳は、男性2名 女性6名 年齢層 70代~90代でした。
<血圧・酸素飽和度測定風景>
降圧薬を服用されている方が多く、「ここに来ると血圧が高く出るけど、今日は安定していて良かった」と日頃から血圧を意識しているのだと感じました。
【血圧測定の風景】
【学生ボランティアとの風景】
<健康相談>
参加者の多くは健康維持や生きがいを大切にしている方が多く、「生きがいを見つけなければと思ってハーモニカを始めたの」と楽譜を持参され、見せていただきました。明るくポジティブな方が多く、こちらが元気を頂きました。皆さんの健康を守り、いつまでもその笑顔を見たいと感じました。
【健康相談風景】
【健康相談風景】
<熱中症について 環境省サイトより一部引用>
参加者に熱中症予防で気を付けていることを聞いてみたところ、「日中の暑い時間は外に出ないようにしている」「1人暮らしなので娘がいつも電話をくれて水を飲むように言ってくれるの」「首にこれを付けている・・クールネックリング」などの意見がありました。水分だけではなく塩分も取ることが大切であり、水分も水やお茶のみではなく、塩分の入ったスポーツ飲料を選ぶことも予防につながることを説明しました。また、室内でも熱中症になることがあるため、適度にクーラーを使用することもお勧めしました。連日、猛暑が続いているため参加者の皆さんは真剣な表情で説明を聞かれていました。ペットボトル飲料を携帯されている方、風通しのいい素材の服装をしている方が多く、熱中症予防に対する意識が高いことに驚きました。
【熱中症についての説明風景】
【熱中症についての説明風景】
<ACPについて 東京都わたしの思い手帳を用いて>
今回は、医療や介護が必要な状態になった時にどのように過ごしたいかを一緒に考えました。一歩踏み込んだ話であり、現状とかけ離れている(今のところ健康で日常生活を自立して送っている)ためイメージができない様子がうかがえました。身体の状態に変化が生じてくると日常生活にも支障をきたし、今までと同じ生活を送ることはもちろん、自分の考えや気持ちを伝えることも困難になるため、そのような状況になった時に「どのような生活・暮らしをしていきたいか」「介護や医療はどの程度まで受けたいか」「口から食べられなくなった時はどうしたいか」などの希望を書き留めてみる、身近な人と話し合ってみることが大切であるとご説明しました。それが最期まで自分らしく生きるために必要なことであるとお伝えしました。
ACPについて少しずつではありますが認知され、参加者の中には「今日はこれを質問しようと思って書いてきたの」と以前、配布した手帳を持参されてきた方もいらっしゃいました。
【ACPについての説明風景】
次回のまちの保健室は2024年10月21日(月)の予定です。
2024.6.11「まちの保健室」令和6年度 第1回
開催日時:令和6年5月20日(月)10時~13時
場 所:しばさき彩ステーション(調布市)
2024年5月20日(月)しばさき彩ステーション(調布市)にて「まちの保健室」を開催しました。
今回は、血圧測定・酸素飽和度測定、健康相談、ACP(東京都わたしの思い手帳)の説明を致しました。
当日は至誠会看護専門学校2年生3名、聖路加国際大学大学院生1名が地域における看護師の関わりを学ぶ目的で参加されました。利用者15名の内訳は、年齢層40歳代~90歳代・男性2名 女性13名でした。
<血圧・酸素飽和度測定風景>
最近、高血圧の治療を始めた。家では測っていなくて気になるなど血圧に対する意識の高い方が多いと感じました。酸素飽和度測定は積極的に手に取り、お互いに測定し合う場面が見られすっかり馴染み深いものになっていると感じました。
【お互いに酸素飽和度を測定する風景】
【血圧測定の風景】
しばさき彩ステーションスタッフの方がポスターを作成し、近隣に事前告知していただいています。
<健康相談>
2~3人ずつの小さなグループになり行いました。50歳代女性から、家庭事情や更年期障害などから
不眠・倦怠感があり辛いとのお話しがありました。かかりつけ医やこのようなコミュニティを活用することをお勧めしました。高齢者からの相談という認識でいたため、様々な相談にお応えできるようにしたいと感じました。利用者さん同士で、普段から気を付けていることなどの意見交換をされていました。
【健康相談風景】
<ACPについて 東京都わたしの思い手帳を用いて>
初めに、エンディングノートとACPの違いについてお話しをしました。今回はACPの入り口である「自分自身が大切にしていること」を利用者の皆さんに言葉にしていただき、共有をさせていただきました。
「話せる場所を見つけて誰かと繋がること」「このような場所で愚痴を吐いて、また元気になる」「めだかの世話、読書、ウォーキング、体操、花の手入れなどを大切にしている」や、「母のACPについてノートを書いたけど、現実は点滴に繋がれて書いた通りにはなっていない。自分の時はどうなるのか不安」というお話しも伺うことができました。利用者の方からは、「とにかく人に迷惑をかけたくない」という意見が多くあがりました。そのためには、自分が大切に思っていること、楽しみごとが続けられるような生活を送ること、話せる場所、相手を見つけて繋がっていくことが大切と説明をしました。自分の思いを自分の言葉で話し、誰かと共有するという充実した時間を過ごせました。
【ACPについての説明風景】
【皆さんと記念写真】
次回のまちの保健室は2024年8月8日(木)の予定です。
2024.2.27「まちの保健室」令和5年度 第4回
開催日時:令和6年1月29日(月)
場 所:しばさき彩ステーション(調布市)
2024年1月29日(月)しばさき彩ステーション(調布市)にて「まちの 保健室」を開催しました。
4回目となる今回は、前回と同じように血圧測定、酸素飽和度の測定、ベジチェック、健康相談を行いました。また新しく貧血の目安となるヘモグロビン測定、正しい手洗い方法のチェックを行いました。
<ベジチェック>
利用者の方々それぞれ食に対する意識を高くもっている方が多いと感じました。毎日の食事で野菜を沢山食べるように心がけているという声を多く聞くことができ、基準の8.0を超える方も多くいらっしゃいました。野菜は生で食べるより温野菜にした方が食べやすいので、苦手な方も調理方法を工夫できるとよいですね。
【ベジチェック測定風景】
<ヘモグロビン測定>
ヘモグロビンは不足するとだるさや疲労感などの症状が起こる場合があります。測定では標準範囲内の方も多く、野菜同様に普段の食生活で「鉄」を多く含む食品を意識されていると感じました。測定の結果を利用者の方々で共有し、数値が高かった方に何を食べているのか質問しているなど情報交換されている場面もありました。
【ヘモグロビン測定風景】
<手洗いチェック>
手に付けた蛍光クレヨンがどのくらい洗えているのか実際に手を洗って頂きました。利用者さん方それぞれで洗い残している部分が違い、自分の洗い方の「癖」を目でみて確認する事が出来たと思います。正しい手洗いは感染予防にもなるので、今回覚えて頂いた方法を自宅での手洗いでも是非実践して頂きたいです。
【手洗いチェック風景】
<健康相談>
今回は個別相談ではなく利用者さん方全員でテーブルを囲んで行いました。薬の飲み方や、健康診断について、タンパク質の摂取の仕方など相談内容を全員で共有する事で、それぞれどのように工夫されているのか活発な意見交換の場ともなっていました。長寿の方の健康の秘訣をお聞きしたところ「早寝早起き」だそうです。
【健康相談風景】
利用者さん手作りの金柑茶と柚子シャムです。金柑は丸ごと食べられるので、毛細血管の強化や血圧上昇を抑えるビタミンP、骨粗鬆症予防のカルシウム、動脈硬化予防のビタミンEを効率よく取る事ができるのでとてもよい健康食品です。
今年度の「まちの保健室」は4回で終了です。ご利用ありがとうございました。
機会がありましたら是非また参加をお願いします。
2023.11.15「まちの保健室」令和5年度 第3回
開催日時:令和5年10月23日(月)
場 所:しばさき彩ステーション(調布市)
2023年10月23日(月)しばさき彩ステーション(調布市)にて「まちの 保健室」を開催しました。
今回はベジチェック、骨粗しょう症の予防、インフルエンザの予防、血圧測定・酸素飽和度の測定、健康相談を行いました。また、電気通信大学の方が、地域における災害活動として、可搬式ソーラパネル(円筒形太陽電池)の研究を行っており、日常生活や災害時に蓄電された電気を使えるようステーションに設置テストを行っていました。
【可搬式ソーラーパネル】
<ベジチェック>
ベジチェックとは、皮膚のカロテロイド量を測定し、野菜摂取充足度を簡易的に表示できる器械です。利用者の方は女性の方が多く、平均値の8.0を上回る方が多くみられ、食事に気を配られていることが伺えました。
【ベジチェック測定風景】
<骨粗しょう症・インフルエンザ予防の説明>
骨粗しょう症については、カルシウムの多い食品を紹介し、摂取量を説明しました。利用者の方からも食品についての質問が聞かれ、食事に対して意識の高さが伺えました。
インフルエンザについては、利用者さんの中で、今までインフルエンザに罹患された方が一人もおらず、説明している看護師がみんなで驚く場面もありました。利用者さんは毎年きちんと予防接種を行っており、コロナワクチンとの接種時期などの質問が寄せられました。どの利用者さんもとても熱心に説明を聞かれていました。
【インフルエンザ予防】
<健康相談について>
利用者さんから、「最近MRIの検査を行って小さな梗塞や血管が細くなっている所が見つかった。医師からは様子をみて大丈夫だと言われたが心配である。急に血管が破裂したりしないか。」などの相談が聞かれました。きちんと医師の指示通り服薬し、血圧のコントロールや脱水予防をするよう説明し、何か手足などにしびれや、動きがおかしくなった時は救急車を呼んで良いことを説明しました。利用者さんからは「話して良かった。安心しました。」との言動が聞かれました。
【利用者さま】
次回の「まちの保健所」は2024年1月予定です。
「ベジチェック」「ヘモグロビン」「手洗いチェック」を行う予定です。
2023.7.28「まちの保健室」令和5年度 第2回
開催日時:令和5年5月29日(月)
場 所:しばさき彩ステーション(調布市)
2023年5月29日(月)しばさき彩ステーション(調布市)にて「まちの 保健室」を開催しました。
今回は血圧測定・酸素飽和度の測定、健康相談、じぶんノート(調布市版エンディングノート)の説明を行いました。当日、至誠会看護専門学校の教員2名が見学にお越しになり、地域における看護職の活動を授業に導入することを検討されているとのことでした。
<家庭血圧の結果を共有>
血圧測定では利用者さんが、自宅では収縮期血圧値 が160mmHgであったが、まちの保健室での測定では120mmHgまで下降しており、「朝ちゃんと薬飲んできたのよ」との言葉が聞かれ、薬の効果が出ていることを実感されていました。
【血圧の説明】
【血圧測定の様子】
<エンディングノートにふれる>
じぶんノート(調布市版エンディングノート)については、名前は聞いたことがあるかたはいらっしゃいましたが、詳しく内容を知るかたはいらっしゃいませんでした。内容の説明に入る前に、このノートは決して遺言状という意味合いのものでは無いこと、自分の人生を振り返り、この先やりたいことを書き、考えてもらうものであることを説明しました。また、ご家族にも記入した内容を知ってもらうこと、多くの場合、家族は「本人にはなんとか生きて欲しい」と思っている。そのため家族が本人の考えが分からないと、いざ治療をどうしていくか、本人が選択できないときに(意識がないなど)、悩み、選択した内容を後悔する場合があり、事前に家族にも自分の思いを知ってもらうことが大切であることを説明しました。説明中に、利用者さんから「私は最期、家に帰りたいと思っている」という言葉が聞かれました。他の利用者さんからは「このノートを書いた時には自然な形が良いと思っていても、いざ具合が悪くなった時にやっぱり生きたいと思うかもしれない」と話され、それに対し、「人の心は常に揺れ動くものであるため、撤回しても良いし、日頃から書き直しても良い」ことを説明しました。どの利用者さんもとても熱心に説明を聞かれていました。
【エンディングノートの説明】
【説明に聞き入る利用者さま】