[第1回]東京の看護体制の「強靱化」を目指して

このコラムは、日々の様々な社会の出来事とその先にあるものを会員の皆様と共有したいという想いではじめました。

公益社団法人東京都看護協会 会長 柳橋礼子

 

東京の看護体制の「強靱化」を目指して
能登半島地震被災地への支援と東京の防災

 
 2024年1月1日(月)16時10分頃に発生した能登半島地震において、亡くなられた方々のご冥福をお祈りしますとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げます。また、被災地域での支援活動にご尽力されています保健・医療・福祉従事者の皆様に心よりの敬意を表します。
 発災当初のNHK防災アプリ・ニュース報道によると、1月3日午前9時までに富山県や岐阜県など近隣の県を中心に80を越えるDMATチームが七尾市に集結しているという情報でした。もちろん東京都からも派遣されています。日本看護協会は4日に、福井、岐阜、滋賀県看護協会に災害支援ナースの派遣要請をおこない、9日以降の調整で更に複数の県協会に派遣調整を依頼しています。この間、東京都看護協会では要請時に迅速な対応をするための準備を進めていました。9日に要請があり12日には被災地へと災害支援ナースを送りだしました。今回も発災当初から災害支援ナースに登録している看護職や施設から多くの問い合せをいただきました。有事における看護職の機動力に感服し、敬意と感謝の気持ちがこみ上げる新年のスタートとなりました。引き続き、皆様のご協力を得ながら、支援活動を行ってまいります。
 
 厳しい自然災害に見舞われた現実を目の当たりにすると、被災地のために何かできることを行動しようという気持ちが溢れてきます。協会内でもその雰囲気に包まれ、日本看護協会からの要請を待つ中、私は当初のスケジュールに従い、1月6日(土)に予定通り開催された東京消防出初式に出席しました。この出初式は東京ビックサイトで行われ、観客は応募者から抽選により招待されます。

 

 冒頭の消防総監式辞に続く東京都知事の告辞では「東京都では命を守るための行動を事前に整理する東京マイ・タイムラインの積極的な普及を図るなど、様々な自助の取り組みを推進している」と述べられました。まずは「自助」とのメッセージが観覧していた聴衆に響き渡ります。出初式では消防部隊の行進やはしご乗り演技、地震を想定した消防演技など、平時からの訓練の成果が披露され、地域で自衛消防団として活動されている有志の姿も見受けられました。青い空に高く水しぶきが飛び、壮観な出初式でした。

 

 東京都防災ホームページを確認すると「東京防災プラン2021」を策定・実行し、毎年進捗レポートを掲載していることが分かります。策定の目的には「自助・公助の担い手である都民や地域、企業等の理解と協力、公助を担う都が一体となって取り組みを推進することで、安全・安心な東京の実現を目指すこと」と明記されていました。当たり前のことかもしれませんが、国が進めている「地域包括ケアシステム」「地域共生社会」の実現に必要な、自助・共助・公助と同じ線上に「防災プラン」も含まれているということです。また、東京都では「TOKYO強靭化プロジェクト」が2022年に始動しています。都民のいのちを守ることと都市機能の維持に看護職が深く関与していることが強調されています。。今後も気を引き締めて、看護職を支援する事業運営を行っていきたいと思います。このコラムを読んでくださる皆様も「TOKYO強靭化プロジェクト」を確認し、シミュレーションしてみてはいかがでしょうか?