コロナ禍の中で二年越しのステイホームが続く中、立春を過ぎた通勤途中で、ふと馥郁とした梅の香りが…。

梅は早春に他の花にさきがけて咲くために「花の兄」とも呼ばれ「むめ」とも記される。寒中に凛と咲き香る白梅に心が弾んだ。「梅一輪一輪ほどの暖かさ」(服部嵐雪)

さて、私の趣味の一つは旅行であるが、10年ほどに訪れた北京市郊外の頤和園(いわえん)が思い出された。ここは、かの悪名高き西太后が愛した広大な庭園であったが、今は沢山の人々の憩いの場となっている。その公園の一角では、人々は持ち寄った愛鳥の囀りを競い合わせたり、路面にお気に入りの漢詩を水筆でしたためたり…、一方では太極拳やエアロビクスに興じるグループもあり、思い思いに自然、時間や人との関りを楽しんでいた。

この余裕のある生き方や周囲の人との多様な関わり方は、中国四千年の悠久の歴史を感じさせた。

しかし、「梅」で中国を連想したのは私の思い込みで、現在、中国の国花は沢山の候補があり、その中で「牡丹」が一番有力とのことであった。

所で、最近「超訳LIFE SHIFT(100年時代の人生戦略)」(東洋経済新報社)を読む機会があり、目からウロコが数枚落ちた。読まれた方も多いと思うが、この本では、人生100年を生きる時代に突入した今、「長寿を恩恵にする」ための発想の転換を薦めている。その中で、長い人生において何より必要なのは「柔軟な思考」、「変化を恐れないこと」、「新しい人的ネットワークの構築」、また、有形の金銭的資産と同じくらい「無形の資産」の重要性を述べている。これは、上記に述べた頤和園で過ごす人々とも一部共通する。

人生100年を前向きに戦略的に生きたいとお考えの方には、一読されることを是非お勧めしたい。

おわりに、今年こそは更新したパスポートのページに新たな国名が増えることを夢見て、1日も早く世界中の人々が安全で安心して旅ができることを心から願っている。

東京都ナースプラザ バンク係 永澤 佳代子