2021年 干支「丑」の意味

今年の干支は「丑」。干支は意識しても干支の文字の意味はあまり意識したことがありません。コロナ渦で新年を迎えた2021年の干支「丑」、こんな時代に「丑」の字の成り立ちに迫ってみるのも乙なものです。お付き合いください。

北尾1)によると、「丑」は「はじめ」と読み、ことを始めようとする義があり、「紐」に通じ、「結ぶ」という意もある。さらに「やしなう」(畜養)意ともする。出た芽が伸びようと構え養っている様である。

説文字から言うと、母のお腹の中にいた胎児が胎外に出て、右手を伸ばした象形文字だそうです。今まで曲がっていた手を生まれて初めて伸ばし、指先に力を入れて強く物を取るというところから「始める」、「掴む」、「握る」という意味を持っています。

また、「漢書律暦志」によると丑は紐の意とされています。この糸編の紐は「紐は束ぬるなり」、「紐は結なり」と言われ、束ねる、統率する、結ぶといった意味があります。

個人であれ、組織であれ、生命体、組織体の様々な要素を結び合わせ、結合させ結束させる意です。と結んでいる。

緊急事態宣言の真っただ中、「丑」年の文字は、多くのメッセージを伝えているのではないかと思います。

組織的にも、危機的な状況である今こそ、人の命を守り、安全と安寧のケアを提供する組織としての結束力が求められます。そして、今までとは異なる状況の変化や多様な価値観を受け止め、新たなもの、新たな事を創り上げながら共に生活していくことが試されているスタートの年ではないかと切に感じます。

今年の干支「丑」年の意味にふさわしく同じ目的を共有し「結束」(Unity)して新たな事を「始める」1年にしたいと思います。

最後に、ステイホームの時間が続くなか、作家内館牧子さんの著書3部作をお勧めします。

長い人生を歩んできた方、これから人生100年時代に向き合う方、自分の今までの生き方を肯定でき、これからの生き方にチャレンジし楽しくなる3冊です。そして、内館さんの「バッサリ」した表現にコロナ渦での落ちた気持ちが「すっきり」する3冊です。試してみてください。

教育部 中村 くに子

内館牧子著 1冊目:終わった人 2冊目:すぐ、死ぬんだから 3冊目:今度生まれたら  ともに講談社

 

<引用文献>

1)致知出版社の人間力メルマガ 2021.1.8より一部抜粋 (SBIホールディングス社長 CEO・北尾吉孝)

2)湯槙ます,小玉香津子他訳,フローレンス・ナイチンゲール著(1983):看護覚え書,現代社,p217.