コロナ禍の2020年が終わります

 「『現代用語の基礎知識』選2020ユーキャン新語流行語大賞」の年間大賞に「3密」が選ばれ、「日本漢字能力検定協会」が全国に募った「今年の漢字」に選ばれたのは「密」でした。まさに今年の世相を表していると思います。

 思えば、「新型コロナウイルス」という言葉をTVで聞き始めた当初は「最近話題になってるなぁ」程度の認識でした。最初に身近に感じたのは、薬局にマスクがなくなったときです。いつも普通にあったものがなくなる。コロナウイルスが私の生活に影響した瞬間でした。そして、緊急事態宣言が発令されると、生活が一変しました。

 在宅勤務が始まり、町中至る所に透明なシートが張られ、ペーパー類や食品など色々なものが不足しました。外出もままならなくなり、今までのような自由な生活を送ることができなくなりました。事務職である私は、身近に感染者が出ていないこともあり、本当の意味でコロナウイルスの怖さをわかっているわけではないと思います。でも、小さなウイルスが起こした世界的な問題により何気ない日常の大切さを実感する一年でした。

 また、コロナウイルスが社会に与えた大きな影響は、見えづらかった社会の分断を可視化したことではないかと思っています。

 スティホームできない、明日を生きるのすら精一杯な人。パソコンを持っておらず、家では完全に社会から隔離されてしまう高齢者。勉強できるような家庭環境ではない学生。

 外で遊ぶ自分を自慢げにSNS に載せる人。「クラスターフェス」と称しコロナに積極的にかかろうとする人。感染者を引っ越しにまで追い込む地方の村社会。

 今まで自分の見えているものが「ふつう」であると錯覚してきましたが、自分の見ている世界は社会のほんの一部にしかすぎなということをまざまざと感じた一年でもありました。

 感染した人に嫌がらせのメールが届き、ネット上では素性が暴かれ、人格を否定するような誹謗中傷が後を絶たないと聞きます。子供の頃に教えられた「自分がされて嫌なことはしてはいけない」という基本的なことを、非常時には忘れてしまうようです。辛い思いをした人に思いやりの心を持てない・・・まさに非常事態ですね。新型コロナウイルスに感染しても、元いた場所で笑顔が取り戻せることこそ、その人にとっては本当の収束なのではないでしょうか。人を傷つけるのではなく、人を思いやる。差別のないあたたかい社会で暮らしたいものです。コロナの感染もそうですが「心の感染」にも気をつけたいですね。コロナの怖さは命を奪うと同時に、人と人との繋がりを奪うことだと思い知らされた一年でもありました。

 新型コロナウイルスに翻弄された2020年もあと10日あまりで終わります。

 来年はどんな1年になるのでしょう?このコロナ禍が早く収束し、普段の日常に戻りますようにと祈らずにはいられません。遠くに暮らす親族に一日でも早く会えますように・・。

 大切な友達や大好きな仲間たちと気兼ねなく過ごす日々が戻りますように・・・・。

総務課 高橋 珠恵