東京都看護協会アール・ブリュット(ArtBrut)画廊

当館に一度お越しいただいた方はきっと目にされていることでしょうが、まだ来館されていない方のために少し説明します。当会館にはアール・ブリュットの作品が各階に季節を変えて様々な作品を展示しています。

アール・ブリュットとはフランスの画家ジャン・デャビッフェ(1901~1985)により創設され、Artは「芸術」、Brutは「磨かれていない(加工されてない)」、つまり「生(き)の芸術」という意味です。アール・ブリュットの作家の多くは正規の美術教育を受けていないため様々な規制にとらわれることなく、人間の内面に宿る創造のカタチを作品に込められているため、見た人のそれぞれの心のあり様やその時々によって異なる感動や気付きを与えてくれます。国内のメディアでの露出が少ないため、初めて耳にした方も多いかもしれません。しかしヨーロッパでは日本のアール・ブリュットの作品は高い評価を受け、一昨年もフランス「パリ市立アル・サン・ピエール美術館」で開催され10万人を越える来場者があり、小池都知事もパリの展覧会を訪れその作品に感動されたと伺っています。

10月は作品の交換の月でした。今までの作品と異なり秋の雰囲気と落ち着いた色彩の中にも伸びやかで自由な感じの作品が特徴です。新会館とフロアーと調和し来館者の心を癒してくれています。今回の1階の作品をご紹介します。

1階は、「舛次崇(しゅうじたかし)氏.の3作品」を展示しています。今にもキャンパスからはみ出して、こちらに向かってくるような力強さとおおらかさを感じます、なかのブルーはハッキリとした作者のこだわりと意思表示を強く感じさせます。

 

 

2階には、辻勇二氏の作品、3階には、佐久田祐一氏の作品、5階には稲田萌子氏の作品、6階には、西岡弘治氏をそれぞれ展示しています。どうぞ皆様見に来てください。

ナイチンゲールは「看護はサイエンスでありアートである」と述べています。当協会では研修や委員会等を通してサイエンス、館内の彫刻や絵画そして仲間との出会いを通してアートを提供しています。特にアール・ブリュットの作品はハンディキャップや精神などに病をもちながらその人の人生の物語があります。それぞれの作品を通して、多様な人々の存在や生き方に触れることで「感じる力」、「共感する力」、「看る力」を更に磨き、より豊かな心で看護を実践できるように、そして当会館が看護職の癒しの空間として存在したいと考え設計しました。コロナ禍の社会の中での閉塞感や孤独感を感じたら、少しの時間立ち止まり、心に栄養を補給するためにお立ち寄りください、お待ちしています。

最後になりましたが、当協会の職員、役員を代表し、作家の皆様をはじめ、いつもご支援下るサンクスナースの皆様、社会福祉法人愛成会の松山さん、朝日エルの岡山さん等多くの皆様のご厚意により展示できますこと衷心より御礼申しあげます。

 

会長 山元 恵子