「ホームレスのいない新宿」

 「ビッグイシュー」をご存知でしょうか?1991年にイギリスで始まり2003年に日本でも販売が始まった路上生活者支援のための雑誌販売モデルです。

 現在は対面での販売が難しい状況ですが、以前は街角で雑誌を並べて、あるいは手に持って販売を行っているホームレスの方を見かけたことがあるかもしれません。

 少し躊躇されるかもしれませんが、思い切って声をかけてホームレスの方から雑誌を購入すると、直接支援ができます。実は、雑誌としての内容も面白く、路上生活者に仕事を与え利益も生み出す非常によく考えられたビジネスモデルです。現在は「コロナ緊急3ヶ月通信販売」など通信販売による取り組みを行い、販売者の支援を行なっています。

 わたしが田舎育ちだからでしょうか、路上生活者の皆さんを見かけると、無視して素通りができず、失礼ながらよく考えられ機能的に整理された段ボールのお家など感心して見入ってしまいます。また、寒空の下で毛布にくるまって眠る様子に、胸が締め付けられる思いがします。

 私たちも今は衣食住事足りて安心して眠るところがあっても、明日は我が身です。どうしようもなくなったときに善意や優しさだけで救済を行うのではなく、生活再建のために本人が労働力となることで長い自立支援ができる仕組みは、現在のコロナ感染症の流行のような非常事態や、これからの少子高齢化社会において、とても大切なことではないでしょうか。

 いつかホームレスのいない新宿となるように、私ができることから支援していきたいと考えています。

教育部図書係  勢 田 玲 生

 

写真・ロゴおよび文章につきましてビックイシュー日本より掲載のご許可を頂きました。