新しい年を迎えて思うこと

 数年前から中国茶の会に参加しており、先生から当日味わうお茶の種類を書いた茶譜を頂くのですが、その茶会の名称に、「二十四節気(にじゅうしせっき)」「七十二候(しちじゅうにこう)」による季節が記されています。

 この二つは、江戸時代まで使われていた太陰太陽暦(旧暦)での考え方で、春分、夏至、秋分、冬至の4つを「二至二分」と言いこれを起点に一年を二十四等分に分けたのが「二十四節気」です。さらにその中を約5日ずつの3つに分けたものを「七十二候」と言うそうで、これは、気象の動きや動植物の変化を知らせる短い文で著わされたものです。

 1月25日から29日頃は、『大寒(だいかん)~水沢腹堅(さわみずこおりつめる)』という時期になります。今年は暖冬で比較的温かい日が続いていますが、この時期は『一年で一番寒く、沢の水に分厚い氷が張り詰めるころ』という訳です。

 「大寒」や「立春」などの「二十四節気」はニュースでも時々取り上げられるのに対し、「七十二候」はあまり耳にすることがありませんが、とても綺麗な表現だと思います。昔の人は今より自然を敏感に感じ、それを素敵な言葉に表せる感性があったのだなと気づかされます。

 昨今は日本を始め世界的に異常気象が多く発生し、各地に甚大な被害をもたらしています。人間が自然の営みに無神経になってしまったことも影響しているのでしょうか?

 東京で生活していると、季節を肌で感じることが少なくなりがちですが、気をつけて周りを見れば、甘い香りの蠟梅や水仙が可憐な花を咲かせています。

 なかなか積極的な行動はとれませんが、もう少し身の回りの自然を敏感に感じながら、環境に配慮した生活をしたいと思った年始めでした。

教育部図書係 六本木淑恵