「ヘアドネーション」

 こんにちは。千駄木訪問看護ステーションで事務をしております奥と申します。

 このコラムの前身の「神楽坂からこんにちは」で書かせて頂きましたが、がんや先天性の疾患、不慮の事故により頭髪を失ったこどもたちのためにウィッグを作り、無償で提供するという活動で「髪の毛の寄付」である「ヘアドネーション」をするために約2年半、髪の毛を伸ばしていました。

 そして、2019年6月、両国にある行きつけのサロンで断髪式、ヘアカットをしました。

 普段お願いしている美容師さんは私と同じ気持ちで私より少し前にヘアドネーションを経験していたので今回もハサミ入れをお願いしました。

 髪の毛が湿っているといけないので切る前にはシャンプーはしません。前日に念入りにシャンプー、トリートメントをしておきました。2年半伸ばした髪の毛は腰の近くまであり、普段の手入れも大変でしたが、それもこのためと思えば頑張れました。

 髪の毛をいくつかの束にして、束から1センチ上を切ってもらいます。

 一番長いところは40センチ以上ありました。わたし、結構頑張ったな。

 切り終えた髪の毛はひとつにまとめます。まとめた髪をわたしに手渡すとき、美容師さんは

 

「誰かの役に立ちますように」

 

 やさしい言葉をかけてくれました。

 髪の毛をひとつにまとめて封筒に入れ、寄付を受け付けている団体に送ります。

 私は今回 JHD&C(ジャーダック)という団体に送りました。

 返信用の封筒を入れておくと、しばらくして記念品とカードが届きました。カードは表も裏もとてもかわいいデザインです。

 どこかの誰かが、わたしの髪の毛を使ったウィッグで、ほんの少し前を向いて、ほんの少し笑顔になってくれたら、わたしもほんの少し胸を張って、笑顔になれると思います。

 

「誰かの役に立ちますように」

 

 しばらく短めのヘアスタイルを楽しんだら、また挑戦しようかな。

千駄木訪問看護ステーション 奥 薫