第52回 2017年11月20日 『君も一番になれる』

神楽坂からこんにちは_11月22日.jpg「こんにちは!」半年ぶりに皆様とお話ができうれしい限りです。実は、私は昔、若いころ剣道をしておりました。
皆さんは剣道というと防具の臭さ、重さ、夏の暑さなどで嫌う人が多いかと思います。

剣道の一本は「気剣体一致」ではじめて一本となります。「気合」「剣」「体」が三つ揃って残心を含めて一本ですので、先日、日本選手権がありましたが、決勝戦の西村、内村戦など見ていても技が早くて決まったかどうか我々にもわかりません。

しかし、剣道の考え方はいろいろなことに役立ちます。
少し古い話で恐縮ですが、約20年前の三瀬中の剣道部顧問江島先生の話です。
三瀬中とは佐賀県神崎郡三瀬村という人口約1千7百人の小さな村で中学校の生徒数が男女合わせて79人の学校で、なんとこの中学は剣道で2年連続して全国大会で優勝しているのです。
日本一になるような学校は他のスポーツでも他の地域から優秀な生徒をつれてきたりしますが三瀬中は過疎地の村で子供も少なく、地元の生徒だけで2年連続で日本一になったのです。
しかも、この先生は他の学校で何回も日本一になっています。

なぜ、江島先生が日本一の生徒を作れるかというと、その指導・育成方法にあります。江島先生も「初め勝てない時期、生徒がなぜこの技ができないのだ」と思っていたそうです。しかし、よくよく考えると自分が言葉で言うだけで、実際かみ砕いて教えていない。できないからお前が悪いと言っていたことに気づき、生徒に心から詫び、全てを教えることからスタートしたそうです。

また、子供に自信をつけさせるため、靴ならべなどしつけで村一番、郡で一番、県で一番、日本で一番になるよう剣道以外のできることから指導した。このようなことで剣道が強くなるかという人もいますが、靴や荷物をきれいに揃えることや挨拶・返事・整理整頓。こういった当たり前のことを、当たり前でないレベルで行えるようにすることで、常に気持ちが整った状態で試合に臨めるようにできるのです。礼儀正しい子は周りの見る目、試合の審判も含め当然のこと変わります。
加えて、生徒が初心者から初めてやっと一本取ったとき、最大限に褒めてやる。
「すごい、やったー!お前の人生の中の最初の一本だぞ」と言うと生徒はニッコリとします。
試合に負けた時「試合は負けたけど、色々な役割で頑張り、成長した」と言ってやり、何かをつかんでもらい可能性を引き出す。

この教えは、どのことにも言えることです。これから新会館を建設することで新たな協会の魅力を示していくため、当協会でも人材育成が大事であり、人を動かすために自分が、何ができるか、何をすべきかを個々人が考え、組織が一体となって対応することで本当の組織としてのサービスが実現します。
皆様もそれぞれ関連している様々な組織の中でも、ぜひこの考え方を実践してみてください。

東京都看護協会
事務局長 佐藤 岩雄

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